結論から言うと、有給休暇の残日数が多いほど、弁護士系・労働組合系を選んだ場合の回収見込み額は増える傾向にありますが、これはあくまで交渉が法的に可能な類型に限った話であり、民間系では残日数がどれだけ多くても回収見込み額は0円のまま変わりません。
残日数と回収見込み額の関係
本ツールでは、有給消化分の経済的価値を「月収÷20日(月間所定労働日数の目安)」で日給を算出し、そこに残っている有給休暇の日数を掛け合わせて見積もっています。単純計算なので、残日数が2倍になれば、算出される経済的価値の目安もおおむね2倍になります。
有給消化分の経済的価値の目安 = 日給の目安 × 残っている有給休暇の日数
たとえば日給の目安が1.2万円程度の場合、有給残日数が5日であれば経済的価値の目安はおよそ6万円程度、残日数が15日であればおよそ18万円程度と、残日数に比例して大きくなります。厚生労働省の令和6年就労条件総合調査では、令和5年の年次有給休暇の平均付与日数は16.9日、平均取得日数は11.0日で、単純計算では平均5〜6日程度が未消化のまま残っていることになります。
「元を取りやすい」と言えるのは交渉可能な類型だけ
ここで注意が必要なのは、残日数が多いことが「元を取りやすい」と言えるのは、あくまで会社との交渉が法的に可能な弁護士系・労働組合系を選んだ場合に限られるという点です。労働組合系は労働組合法上の団体交渉権に基づき、会社との交渉が可能であり、弁護士系も法的代理権に基づき対応できます。一方で民間系は、弁護士法72条により、会社との交渉ができず、退職の意思を伝える連絡代行のみが可能なため、有給残日数がどれだけ多くても、この試算上の回収見込み額は0円のまま計上されます。
費用相場と比べたときの傾向
費用相場の目安は民間系がおおむね2万円〜3万円、労働組合系がおおむね2.5万円〜3.5万円、弁護士系が3万円〜10万円程度とされています。有給残日数が多く、かつ弁護士系・労働組合系を選ぶ場合は、費用に対して回収見込み額が上回りやすくなる一方、民間系を選ぶ場合は残日数の多さが費用対効果には直接結びつかない点を理解しておく必要があります。
実際の判定はあくまで目安
実際に有給休暇を消化できるかどうかは、勤務先の対応や個別の事実関係により異なり、結果を保証するものではありません。有給休暇の取得自体は労働者の権利であるものの、退職時のタイミングや引き継ぎの状況によって、会社側との調整が必要になる場合もあります。
自分の残日数で試算してみる
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本試算は一般的な目安であり、実際に有給休暇を消化できるか・未払い残業代が認められるかは、勤務先の対応や個別の事実関係により異なり、結果を保証するものではありません。退職代行サービスは運営元の種類(弁護士系・労働組合系・民間系)によって対応できる範囲が法律上異なります(民間系は退職の意思を伝える連絡代行のみで、有給消化や未払い賃金の交渉は弁護士法72条により行えません)。個別の法的判断は弁護士等の専門家にご確認ください。(本ツールのデータの調査時点: 2026-09-12)
出典: 令和6年就労条件総合調査 概況(厚生労働省)、退職代行サービスの依頼金額に関する解説(ベンナビ労働問題)、弁護士法72条違反の可能性に関する解説(加藤ゼミナール法律事務所)、労働組合の団体交渉権に関する解説(加藤ゼミナール法律事務所)を横断的に参照した調査時点の目安