労働組合系の退職代行は、労働組合法上の団体交渉権に基づき、会社との交渉が可能な点が民間系との大きな違いですが、「労働組合系」を名乗るサービスすべてが同じように機能するとは限りません。結論を先に言うと、団体交渉権に基づく適法な労働組合であるかどうかを、公式サイト等で事前に確認しておくことが大切です。
団体交渉権があるから交渉できる
労働組合系が会社と交渉できる根拠は、労働組合法上の団体交渉権です。合同労組・ユニオン系が退職を希望する人を組合員として受け入れ、その組合として会社に対して有給消化や退職日の調整を求める、という仕組みになっています。この団体交渉権があるからこそ、民間系にはできない交渉が可能になっています。
名目上の労働組合には注意が必要
労働組合を名乗っていても、実態が民間業者に近いサービスも存在するとされています。団体交渉権に基づく適法な組合として機能しているか、実際に会社との交渉に対応できる体制があるかは、料金ページの表記だけでは判断しづらい場合があります。依頼する前に、運営元の組合としての位置づけや実績を公式サイト等で確認しておくことが望ましいとされています。
確認しておきたい具体的なポイント
運営元が労働組合として法的に成立しているか、退職代行の対応実績や交渉の範囲がどこまで明記されているか、未払い残業代等、金額の大きい請求への対応方針がどうなっているか、といった点は、依頼前に確認しておく価値があります。特に未払い残業代のように金額が大きくなりうる請求については、対応が限定的な場合があり、弁護士系への相談が適する場合がある点も踏まえておく必要があります。
費用相場と対応範囲をあわせて見る
複数の比較メディアを横断すると、労働組合系の費用相場はおおむね2.5万円〜3.5万円とされています。この価格帯が示すのはあくまで一般的な目安であり、実際に交渉にどこまで対応してもらえるかは、個々のサービスの体制によって差がある点に注意が必要です。
まとめ
労働組合系は団体交渉権に基づき会社との交渉が可能ですが、名乗り方だけでは実態が分かりにくい場合もあります。依頼前に運営元の位置づけや対応範囲を確認しておくことが、費用に見合った結果につながります。月収や有給残日数、未払い残業代の心当たりを入力すると、3類型それぞれの費用相場と回収見込み額を比較できる退職代行 元取れる?損益分岐チェッカーもあわせてご利用ください。
本試算は一般的な目安であり、実際に有給休暇を消化できるか・未払い残業代が認められるかは、勤務先の対応や個別の事実関係により異なり、結果を保証するものではありません。退職代行サービスは運営元の種類(弁護士系・労働組合系・民間系)によって対応できる範囲が法律上異なります(民間系は退職の意思を伝える連絡代行のみで、有給消化や未払い賃金の交渉は弁護士法72条により行えません)。個別の法的判断は弁護士等の専門家にご確認ください。(本ツールのデータの調査時点: 2026-09-12)
出典: 労働組合の団体交渉権に関する解説(加藤ゼミナール法律事務所)、退職代行の統計データまとめ(やめラボ、独自集計)、退職代行サービスの依頼金額に関する解説(ベンナビ労働問題)を横断的に参照した調査時点の目安