退職代行 損益分岐チェッカー記事一覧

退職代行の「損益分岐」とは何か、計算の考え方をやさしく解説

退職代行の「損益分岐」とは、退職代行サービスを使うことで戻ってくる可能性のある経済的なメリットが、支払う費用を上回るかどうかという考え方です。結論から言うと、この「経済的なメリット」を計上できるのは会社との交渉が法的に可能な弁護士系・労働組合系のみで、交渉ができない民間系は回収見込みを0円として計算するのが基本的な考え方になります。

損益分岐の計算式はとてもシンプル

本サイトの損益分岐チェッカーでは、次のような式で損益の目安を試算しています。

損益の目安 = 回収できる可能性のある経済的メリット(有給消化分+未払い残業代の見込み) − 退職代行の費用

この式自体は単純な引き算ですが、左辺の「回収できる可能性のある経済的メリット」をどう見積もるかと、そもそもこの項目を計上してよい類型かどうかという2点を押さえておく必要があります。

「回収できる可能性のある経済的メリット」の中身

経済的メリットの中心になるのは、主に2つです。1つ目は残っている有給休暇の消化分で、月収を月間の所定労働日数で割った日給の目安に、残日数をかけて見積もります。2つ目は未払い残業代の心当たりがある場合の見込み額で、これは利用者自身が把握している金額をそのまま入力する形になります。いずれも「消化できた場合」「認められた場合」の見込みであり、実際に消化・回収できるかどうかは勤務先の対応や個別の事実関係により異なり、結果を保証するものではありません。

なぜ民間系は「回収見込み」が常に0円なのか

退職代行サービスには、弁護士系・労働組合系・民間系という3つの運営元があり、会社と「交渉」できるかどうかが法律上はっきり分かれています。弁護士系は弁護士としての法的代理権に基づき、有給消化や未払い残業代を含めた交渉に対応できます。労働組合系は、労働組合法上の団体交渉権に基づき、会社との交渉が可能です。これに対して民間系(弁護士でも労働組合でもない業者)は、弁護士法72条により、会社との交渉ができず、退職の意思を伝える連絡代行のみが可能です。この違いがあるため、本サイトの試算では、交渉ができない民間系については、有給消化・未払い残業代という「交渉が必要な経済的メリット」を回収見込み額に一切計上せず、常に0円として扱っています。安さだけで民間系を選ぶと、交渉まで期待していた場合には費用に見合う結果が得られない可能性がある点に注意が必要です。

費用相場との比較で初めて「損益分岐」が見えてくる

経済的メリットの見込み額が分かったら、次はそれぞれの類型の費用相場と比較します。比較メディアを横断すると、費用相場はおおむね民間系2.0万〜3.0万円、労働組合系2.5万〜3.5万円、弁護士系3.0万〜10.0万円程度とされています。有給消化分・未払い残業代の見込み額がこの費用を上回れば「元が取れる可能性が高い」目安になり、下回れば「元を取るのは厳しい」目安になります。ただしこれはあくまで一般的な目安であり、個別の交渉結果を保証するものではありません。

自分の条件で試算してみる

月収・残っている有給休暇の日数・未払い残業代の心当たりを入力すると、3類型それぞれの費用相場と回収見込み額を比較しながら損益分岐の目安を確認できる退職代行 元取れる?損益分岐チェッカーを用意しています。特定の業者名を挙げた優劣判断は行わず、3類型の違いを中立的に整理した上で試算します。

まとめ

退職代行の損益分岐は「回収できる可能性のある経済的メリット−費用」というシンプルな式で考えられますが、経済的メリットを計上できるのは交渉が法的に可能な弁護士系・労働組合系のみで、民間系は常に0円として扱われる点が最大のポイントです。自分がどの類型を検討しているかによって、損益分岐の考え方そのものが変わることを押さえておきましょう。

本試算は一般的な目安であり、実際に有給休暇を消化できるか・未払い残業代が認められるかは、勤務先の対応や個別の事実関係により異なり、結果を保証するものではありません。退職代行サービスは運営元の種類(弁護士系・労働組合系・民間系)によって対応できる範囲が法律上異なります(民間系は退職の意思を伝える連絡代行のみで、有給消化や未払い賃金の交渉は弁護士法72条により行えません)。個別の法的判断は弁護士等の専門家にご確認ください。(本ツールのデータの調査時点: 2026-09-12)

出典: 弁護士法72条違反の可能性に関する解説(加藤ゼミナール法律事務所)労働組合の団体交渉権に関する解説(加藤ゼミナール法律事務所)退職代行サービスの依頼金額に関する解説(ベンナビ労働問題)を横断的に参照した調査時点の目安

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