本サイトの損益分岐チェッカーは、月収・残っている有給休暇の日数・未払い残業代の心当たり(任意)という3つの項目だけで診断できるように設計しています。結論として、月収と有給残日数の2つは損益分岐を計算するための必須項目、未払い残業代は分かる範囲で構わない任意項目という位置づけです。
月収は「日給換算」のために使う
最初の入力項目である月収は、額面のおおよその金額で構いません。この月収を月間の所定労働日数で割ることで、1日あたりの給与、つまり日給の目安を算出します。この日給換算は、月収を働く日数で単純に割るという簡易的な考え方であり、労働基準法上の正式な「平均賃金」の算定方法(賞与を除く直近3か月の賃金総額を暦日数で割る等、より複雑な計算)とは異なる点に注意が必要です。あくまで有給休暇1日分の経済的価値をおおまかに把握するための目安として使っています。
有給残日数は「消化できた場合の経済的価値」を見積もるために使う
2つ目の入力項目である残っている有給休暇の日数は、先ほど算出した日給の目安に掛け合わせることで、有給休暇をすべて消化できた場合の経済的価値を見積もるために使います。厚生労働省の令和6年就労条件総合調査によると、令和5年の年次有給休暇の平均付与日数は16.9日、平均取得日数は11.0日、取得率は65.3%と過去最高でした。裏を返せば、取得しきれずに残っている有給休暇がある人が一定数いるということであり、この残日数がそのまま退職時の経済的メリットの土台になります。ただし、実際に退職時にすべて消化できるかどうかは勤務先の対応や個別の事実関係により異なり、結果を保証するものではありません。
未払い残業代は「心当たりのある見込み額」をそのまま使う
3つ目の未払い残業代の心当たりは、任意入力の項目です。0円のままでも診断は可能で、心当たりがある場合にのみ、把握しているおおよその見込み額を入力します。この項目は月収・有給残日数のように計算式で算出するのではなく、利用者自身が把握している金額をそのまま「回収できる可能性のある経済的メリット」に加算する形になります。未払い残業代の請求については、弁護士は金額の大きい案件・法的な争いにも全面的に対応できる一方、労働組合は対応が限定的な場合があり、民間系は弁護士法72条により交渉自体ができないため対応できません。
3つの入力項目が組み合わさって初めて損益分岐が見える
これら3つの入力項目から算出される「回収できる可能性のある経済的メリット」は、あくまで弁護士系・労働組合系という交渉が可能な類型にのみ計上され、民間系については常に0円として扱われます。この経済的メリットの見込み額と、退職代行の費用相場を比較することで、初めて自分の状況における損益分岐の目安が見えてきます。
実際に入力して確認してみる
月収・残っている有給休暇の日数・未払い残業代の心当たりを入力すると、弁護士系・労働組合系・民間系それぞれについて、費用相場と回収見込み額を比較しながら損益分岐の目安を確認できる退職代行 元取れる?損益分岐チェッカーを用意しています。未払い残業代は心当たりがなければ0円のままで問題ありません。
まとめ
月収・有給残日数・未払い残業代の3つの入力項目は、それぞれ役割が異なり、月収と有給残日数は必須の日給換算・有給消化価値の算出に、未払い残業代は任意の加算項目として使われます。いずれの数値も、実際に消化・回収できるかどうかを保証するものではなく、あくまで損益分岐を考えるための目安である点を踏まえて入力してください。
本試算は一般的な目安であり、実際に有給休暇を消化できるか・未払い残業代が認められるかは、勤務先の対応や個別の事実関係により異なり、結果を保証するものではありません。退職代行サービスは運営元の種類(弁護士系・労働組合系・民間系)によって対応できる範囲が法律上異なります(民間系は退職の意思を伝える連絡代行のみで、有給消化や未払い賃金の交渉は弁護士法72条により行えません)。個別の法的判断は弁護士等の専門家にご確認ください。(本ツールのデータの調査時点: 2026-09-12)
出典: 令和6年就労条件総合調査 概況(厚生労働省)、退職代行と未払い残業代請求に関する解説(アディーレ法律事務所)を横断的に参照した調査時点の目安